個人事業主として独立して仕事をしている場合、法人化すべきか否かで悩むことがあるだろう。
その悩みの原因にはいくつかの種類があり、大きくは金銭的に有利不利かという種類の悩みと事業と組織形態の相性や事業のやりやすさ、顧客への貢献といった種類の悩みに大別されるだろう。金銭的なポイントとしては、法人化することによって節税できるかどうかである。
計算はかなり複雑でケースバイケースであるため最終的には専門家に相談した方がいいだろうが、概算で課税所得が9百万円を超えてくると法人化のメリットがあると言われている。また、法人になることによって銀行からの融資も受けやすくなるだろう。
事業内容や顧客サービス向上のポイントとしては、各種コンサルタント、弁護士、税理士等の個人事業者が同業者と合流して法人を作ることで、業務内容を変えずに得意分野の違う専門家が揃いワンストップサービスが実現できる等のメリットを出したり、法人になることで事業主死亡による廃業リスクを排除しアフターサービスにより責任を持てるようになるなどの顧客サービスのレベルアップを図ることもできるだろう。
個人事業のうちは自分と事業は一心同体といえるだろうが、会社を作ることによって別の人格となり、そこで事業が行われることになる。多くのメリットがある反面、別人格をしっかり管理しないと自分の手を離れて勝手な振る舞いをする可能性があるので注意も必要である。